2025/08/31 22:21

「パワーポイントが苦手で、できれば全部AIに作ってもらいたい」──そんな声をよく耳にします。
結論から言うと、AIだけでスライドを丸ごと完成させることは可能に近づいていますが、現時点では人の手での仕上げが欠かせません。

では、具体的にAIでできること・できないことを整理してみましょう。

AIでできること


まずは、AIが得意とする領域です。

●文章の構成や原稿作成
ChatGPTのような生成AIを使えば、プレゼン全体のシナリオやスライドごとの説明文を一気に用意できます。
●デザインテンプレートの自動化
PowerPointの「デザイナー機能」や、Canva・TomeなどのAIツールを使うと、見栄えの良いデザインが自動生成されます。
●グラフや図表の作成
数値データを入力すれば、AIが適切なグラフを提案してくれるので、資料作成がスピーディーに。
●画像やイラストの用意
DALL·EやStable Diffusionといった画像生成AIで、オリジナルのアイコンやイラストを作ってスライドに挿入できます。

AIではまだ難しいこと

一方で、AIに完全お任せするのが難しい部分もあります。

●内容の正確性チェック
AIが生成する情報は必ずしも正確とは限りません。数値や事実関係は人間が確認する必要があります。
●相手や場面に合わせた調整
役員会議、営業先、学会発表など、相手によって伝え方は大きく異なります。AIは「誰に向けて話すか」の文脈理解が苦手です。
●ブランドや統一感の維持
ロゴの配置やコーポレートカラーの統一など、細かなルールに沿った仕上げは人の手が必要です。

実際の活用法:AI+人間のハイブリッド


現実的な使い方は、AIに「たたき台」を作らせ、人が最終調整する方法です。
・AIで原稿・デザインの大枠を作成
・人間が内容の正確性や表現を微調整
・ブランドカラーやフォントを整えて完成
・この流れなら「ゼロから全部自作」より圧倒的に効率的です。
さらに、「AIで粗原稿 → プロの代行サービスで仕上げ」という組み合わせなら、ほぼ丸投げに近い形で高品質な資料が完成します。

まとめ


すでに Tome、Beautiful.ai、Gamma など、テキストを入れるだけでスライドを自動生成するサービスが広がっています。
ただし、現状では「そのまま提出できる完璧な資料」にはまだ届かず、AIはあくまで補助ツールとして考えるのが現実的です。
AIに任せれば、パワーポイント作成の負担は大幅に軽減できます。ただし「完全にAIに丸投げ」はまだ難しく、最終的には人間のチェックと調整が必要です。